位相幾何学的な位相における一光子Evans-Vigier場の観察
Additional Interferometry papers
#31 Observation of the One Photon Evans-Vigier Field in the Topological Phase
概要
力学的位相と位相幾何学的位相は以下の定理により相互に関係している。
はEvans-Vigier場B(3)により自由空間において生成された磁束。
は一光子におけるプランク定数と電気素量との比率、位相幾何学的な位相は光子のヘリシティ(訳注:素粒子のスピンの方向)、すなわち
1となる。より一般的には、
となる。
はビームの光束の横断面。従って、的確に観測された位相幾何学的な位相は、自由空間において一光子により発生するB(3)場の決定的な実験的証拠になる、また古典的かつ量子レベルの電気力学の高対称性非可換構造の実験的証拠にもなる。電気力学の非可換対称性はゲージ共変であり、ゲージ不変を否定し、光子の質量の存在と自由空間における優先的座標系の存在を許容する。
1.序論
位相幾何学的な位相{1−5}は自由電磁場においてゲージ不変を否定するが、それは非可換、ゲージ共変であり自然現象である。一光子は実験的に観察される{6,7}。一光子は光学繊維束上(訳注:光ファイバーのこと)における位相結合で生じる。非可換ストークス定理は閉じた経路を横断する光子や粒子の内部方向に関して位相空間上の相対的な位相変化を提供する{4}。マックスウエル-ヘビサイドの電気力学理論は運動量空間における偏光(訳注:偏光;光線または類似の放射線が,方向によって性質を異にする状態,またはその状態にさせること)の位相を完全には決定できない。ゆえに不完全である。もともとPancharatnam{8}によって発見された位相幾何学的な位相は不完全さの一つの徴しである。実験{9}は、一般に光の干渉はPanchatratnam(P)位相が表現されたものであることを示しており、O(3)電気力学{10−12}のような非可換電気力学における力学的位相と同じ効果および起源を持つ。P位相と力学的位相{9}の間にはいくつかの観察可能な重要な違いがある。
当論文では位相幾何学的な位相がEvans-Vigier場における一光子、すなわちO(3)電気力学の典型的なスピン場の成分により生じることが示される。この種の電気力学は古典量子レベルにおいて明確に非可換であり、ゆえにゲージ場理論の第一原理{13,14}から観察される一光子のP位相を説明できる。その結果B(3)場に発生するP位相に関係するBerry位相{3}を説明することができる。O(3)電気力学の高い対称性はマックスウエル-ヘビサイドの電気力学に対しいくつかの優位性を有し、文献{15−20}で詳しく説明された特徴を備えている。
第二節では、O(3)共変微分係数を用いて非可換ストークス定理を説明する。第三節は一光子に関する一般的な定理を以下のシンプルな結果に帰着させる。
(1)
(2)
ここに
は経路座標rにおける波動ベクトル、
は真空を通過する光子によって運ばれる磁束、すなわちディラック定数と素電荷
の比率。自由電磁場においては、
Arは光束の断面積で単位は平方メール、B(3)はEvans-Vigier場の大きさを表すスカラー量。一光子に対しては、
(3)
これは光子のヘイリシティである。
2.非可換ストークス定理を用いた電磁気の位相
O(3)電気力学における電磁気の位相は以下の式で与えられる。
(4)
特殊相対性のミンコフスキー時空における共変導関数{13}を持つクローズド・ループ。線積分と面積分はO(3)共変導関数{10−20}を伴う。
(5)
ベクトル・ポテンシャルはO(3)回転生成元![]()
によって定義される。
(6)
ここに
(7)
ゆえに式(4)において、
はミンコフスキーの時空における線の要素であり、
はポアンカレ球面上の超曲面の要素である。時空におけるクローズド・ループ(またはラウンド・トリップ{10−20})は自由電磁場を生成する。
(8)
定理(4)は一つの新しい方程式に、マックスウエル-ヘビサイド位相とWu-Yang位相を組み込む。{21} 前者は量子力学の基本的なド・ブローイ(訳注:フランスの理論物理学者;波動力学の先駆者)(波動粒子)の双対性から生じる。
(9)
Wu-Yang位相は共変微分の一部である。完全なO(3)電磁気の位相はゆえにポアンカレ球面上の超曲面上の電磁場テンソルの積分によって表現される。
(10)
ここに場のテンソルは以下のポテンシャルの非零交換子を含む:
(11)
この積分の消えない部分(非振動性の部分)のみが以下の位相幾何学的な位相である。
&nbなぜなら、その理論はU(1)対称性の可換ゲージ理論であるから、これはマックスウエル-ヘビサイド理論には存在しない。ゆえに実験的に観測できる位相何学的
な位相について説明できない。これらの概念は概して非可換ゲージ場理論においてうまく確立されたが、{10−20}マックスウエル-ヘビサイド理論においては発生し得ない。その線型可換の性質ゆえに非線型、非可換の位相幾何学的な位相が説明できないためである。
3.一光子における位相幾何学的な位相とB(3)場
当論文で初めて紹介された一般的な定理(4)は、この節で波動粒子の運動量の双対性{15−20}を用いて、以下のように要約される。
(13)
はO(3)電気力学に特有の縦軸方向、つまり位相自由、のベクトル・ポテンシャルの振幅のスカラー量。再度言うが、これはマックスウエル-ヘビサイド理論では定義されない。結果として、この理論はコンプトン効果のような波動と物質の相互作用においてニュートンの第三法則に反する。O(3)電気力学では、コンプトン効果は一光子の量子化運動量
とその古典理論での相当量
との対応から素直に理解される{15−20}。後者はマックスウエル-ヘビサイド理論には存在しない。
X−Y(1−2)の平面で定義された光束の横断面を持ち、Z=3の軸に沿って伝播する平面波に限定して考えると、方程式(13)から以下を得る。
(14)
方程式(6)と(7)から
(15)
したがって
(16)
ここに、円偏光(訳注:偏光面が円環状らせんを描きながら進む偏光)によって定義される複素基底{(1), (2), (3)}における平面波は:
(17)
方程式(17)は、双対性の関係式(13)から、以下のO(3)電気力学のB巡回定理{10−12}に対し自己矛盾を起こさない。
(18)
したがって真空における磁束は方程式(16)から:
(19)
となり、ポアンカレの球面における超曲面の
成分によって発生する。
の物理的な発生源は円偏光ビームの(1)と(2)の成分(共役複素数)間の干渉である。これらは単体の光子レベルで存在する。ゆえに一光子の位相幾何学的な位相は後者のB(3)場で発生する。それゆえに我々は位相幾何学的な位相の物理的な発生源を証明した。
一光子によって運ばれる磁束は:
(20)
Zに沿って伝播する円偏光の平面波におけるヘリシティh{1−5,10−20}は:
(21)
この結果は方程式(13)と(15)から以下のように自己矛盾なく得られる。
(22)
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論考
B(3)場はさまざまな形式の干渉計でP位相として観測されてきている{9}。P位相は以下の事実に基づいて実験的に識別される。無色で偏光のみに依存する。非加算的である(rに依存しない)。非有界である(巡回的、ゆえに偏光状態における周期的変化に依存する)。そして分離していない光束において観測できる。力学的な位相は色があり、加算的、有界である、観測するためには干渉計で分離した光束が必要となる。P位相と付随するB(3)場は、光束の方向を固定している時に、光の偏光状態における周期性から生じ、そのパラメータつまり運動量の空間におけるゲージ・ポテンシャルに等価である。それらはO(3)内部対称性を持つゲージ場の存在下での平行移動によるものであり、光学的なAharonov-Bohm効果{1−5}に等価である。Berry位相はP位相と関係があり{4,5}、B(3)によるファラデー効果、つまり円柱にらせん状に巻かれた光ファイバーを通して伝播される光の偏光面の回転において観測できる。{22}
この現象は、光束内の光子のスピン・ベクトルの先がスピン方向の球面上に閉じた曲線を描くようにして、光束の方向が周期的に変化するために起きる。{4,5}
これらの現象の基本的に非可換的な性質はマックスウエル-ヘビサイドの方程式が以下のようになることを意味している。
(23)
ここに、場のテンソル
と
そして4元電流
はO(3)対称性の内部ゲージ空間におけるベクトル。O(3)電気力学のこれらの方程式に対する体系的な展開は他の文献で与えられる。{15−20} 位相幾何学的な位相の主要重要性は、それが光子のEvans-Vigier場が実験的に証明できる存在である事を決定的に示していることである。後者は場の方程式がスカラー{U(1)}内部ゲージ空間で書かれているマックスウエル-ヘビサイド理論では存在しない。この空間において、方程式(12)でP位相を定義する交換子は定義によりゼロである。SU(2)ゲージ群はその写像が定値写像に変形し得るので、単連結でありAharonv-Bohm効果や位相幾何学的な位相を支持しない{4,5,13,14}という理由でSU(2)よりO(3)ゲージ群が好まれる。O(3)群は二重連結であり、Aharonv-Bohm{13,14}と位相幾何学的な位相を支持している。O(3)群はSU(2)群に準同形であるが、SU(2)の被覆群である。
一光子レベルおける位相幾何学的な位相におけるB(3)場の実験的存在実証により、電気力学全体に対しO(3)ゲージ対称性の適用が必要とされる。 この方針は電気力学と統一場理論においていくつかの基本的な概念の進歩をもたらす。{15−20} その中で最も重要なことは電気力学は非可換ゲージ場理論ということである。これは古典的な偏光波が常に二つのベクトル成分、例えば円偏光の(基底成分の) (1) と(2)、から成り立ち、それらが非零交換子のポテンシャルを通してB(3)と位相幾何学的な位相を発生するという事実によって基本的に示されている。{4,5}この交換子がなければ、位相幾何学的な位相は存在しない。電気力学に非可換構造が採用されればすぐにでもこの理論はゲージ不変を失う。{4,5} 場のテンソルは真空でゲージ共変であり、ゲージ変換は物理的な回転になる。マックスウエル-ヘビサイド理論では、ポテンシャルは古典レベルにおいてゲージ不変ではなく、そのため物理的なものとみなされていない。{4,5} O(3)電気力学では、ポテンシャルのゲージ変換は、古典的なレベルでの物理的効果の原因となる特性異質項を生じさせる明確に定義された物理的なプロセスである。{4,5,13,14} その一例はSagnac効果である。{23}
もう一つの重要な概念的な進歩は、定数
が
のように、電子上はもちろん場においても、すべての条件下で存在する物理学の基本定数となる如くO(3)電気力学下では実現する事である。この認識は、マックスウエルの物質的な電荷は場の結果であるという概念{24}と、ローレンツの場は電荷物質の結果であるという概念を簡単に統一する。基本的なド・ブローイの双対性(13)はO(3)電気力学から従うが、Sagnac効果{23}や一般的には干渉計などの実験での位相幾何学的な位相と同様に、コンプトン効果の簡単な古典的説明を可能にする。
O(3)電気力学が一般的に採用されれば物理学と宇宙論に亘り深い影響を及ぼすであろう。例えばゲージ不変を失うということは優先的座標系の採用が可能であることを意味し、アインシュタイン、ド・ブローイ、Vigierの光の理論{15−20}のように粒子的な光子の質量が零ではないという電気力学理論をもたらす。宇宙論的なスケールでは、光子の質量はいくつかの注目すべき帰結をもたらし、ビッグバン理論を放棄させる根本的な原因になるかもしれない。有限な光子の質量は、Vigier{25}とSelleri等{26}によって最近議論されたように、新しい形態の特殊相対性の究極的な採用も意味している。最後に当論文において、そのような帰結はマイケルソン-モーリーの実験、―その結果はVigier{27}も主張しているように非零値になるのだが―、の再評価が必要である事を意味すると主張するものである。
謝辞
二年以上にわたるインターネット上での議論をなした約150人の科学者と技術者からなるグループに厚く感謝する。これらの議論は当論文でまとめられたO(3)電気力学の理解をかなり鮮明にし、別のいくつかの巻で系統立てて展開された。
参考文献
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